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夏の思い出


 2段目の整地がかなり進んだ頃、辺りはもう秋の気配。
 木の葉が舞い、日が暮れるのも、とっても早くなりました。

 この頃になって、ようやく肉体労働にも慣れ、そして、何よりの収穫は、体重が減ったこと。すっかり、お腹もへっこみました。




 この夏、10人ほどでここにキャンプに来ました。
 まだ整地半ばのこの場所にテントを張って泊まりました。

 

 私は生まれて初めてのテントでした。当日、運悪く雨、そして風も出てきました。

 テントの周りには溝を掘って、雨がスムーズに流れるように対策しました。雨の音をやわらげるため、テントの上にタープも張りました。

 タープは、うまく張らないと上に水が貯まってしまいます。時間と共にその水たまりが大きくなり、タープが垂れ下がってきます。

 そして、予想どおり、貯まった水が、時々、バサッーというすごい音を立てて落ちてきました。

 でも、流れ落ちてくれれば、まだいい方です。貯まりに貯まると、ダラーンとテントにまで垂れ下がり、潰れそうになります。
 急いで外に出て、ずぶぬれになりながら、水を流さなければなりません。

 ちょっとした雨でこんなに苦労するとは思いませんでした。普段、こんな生活していませんからね。

 それから、風の音。山の中で吹く風は、山の木々間をぬってきます。
 遠くからゴーという音がしてきます。
 そして、その音が段々、段々、大きくなります。
 ゴーゴーっと。

 やがて、テントまでやって来ます。
 一段と大きくなったゴーという音と共に、テントやタープを揺すぶるバタバタ、ガタガタ、ヒューヒューという音が始まります。
 そして、余韻を残しながら、駆け抜けて行きます。

 これ、まるで、トトロに出てくるネコバスですね。
 こんな風に音だけ聞いていると、なんだか、とっても想像力が高まります。

 それから、テントで寝るのに苦労しました。
 というのも、整地途中のため、見た目には平らなのですが、微妙な傾斜があったのです。
 
 寝ていると、だんだん、だんだん、ずり落ちてきます。みんなテントの片側に寄ってくるのです。それでなくても大人数できついのに、ますます息苦しくなってきます。

 平らなところに寝たいと、これほど強く思ったことはありません。
 平らってホントいいですね。




こんなことを思い出しながら、秋の作業が続きます。

 今は、爽やかな秋風が吹き抜けて行きます。


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